夏座敷

畏れ多くも自ら求めたものが例えば甲斐甲斐しさだとしたら
恐らく君が知らずに望んだものは雄々しさだろう
しかしそうなればなるほどに
見えざる君の更に望ましくないさまは
私をまたひとつ嫌な大人へと段階させるので
求めるものはなきしにもあらず
ただただ見に纏うものに何も付着させずに臨む力
その相手はもはや私ではなく
きたる未来の存在のため
きみのため
そうして愛したすべての私のため