the 21st night of September

この9月には、小さな二つの別れと、ひとつの大きな別れがありました。
しかし、私はそれを何かに記すことが出来ませんでした。
それほどまでに、私の筆は錆びついていたのです。
だから今日、新しいペンを買いました。
ペンだけではありません。ノートと、地図もあります。
これからゆっくりと錆を落としていくつもりですが、その剥がれ落ちた箇所には、正しい文法と誤った表現がいくつも収められていることでしょう。
私は私の気まぐれでもって、彼らを愛し、憎むことにしました。
そうして書き記していったことのすべてを、私は忘れてしまうはずだから。