2012-08-12 始める 鷦鷯 新しい靴、親しい声。 雑踏はいつもと同じように僕を受け入れてしまう。 足もとを見ないように気をつけた。 誰も僕を見ないというのなら、僕も僕を見ない。 それでも、足跡だけはこの背中を見つめている。 僕を離れた、遠い遠い目線。 それが何を期待していたのか、一秒後の僕はもう分からなくなっていた。